2020年度 グランプリ賞品紹介④FIX UNDER WARMER HEAT VEST

 

第1回沖縄フォトキャンプ「ジャングルジム」では、フォトコンテストを開催する。

グランプリの賞品として、株式会社フィッシュアイ様より豪華カタログギフトを提供していただいた。

 

カタログギフトから選べる製品として、これまで「SMC-1」と「WF Smart Focus 1000FR」については、それぞれの記事で上出から紹介した。

どちらも水中撮影の幅を広げるうえで強力な武器になるし、レビューもかなり力を入れて書いたので、是非そちらの記事も読んでみてほしい。

 

グランプリ賞品紹介①NA スーパーマクロコンバージョンレンズ SMC-1

グランプリ賞品紹介③水中ライト WF Smart Focus 1000FR

 

カタログギフトから選べる製品は他にもたくさんあるのだが、全てを紹介するわけにもいかないので、今回レビューする製品が最後になる。

今日上出から紹介させていただくのは、これからの時期に活躍する防寒グッズ「FIX UNDER WARMER HEAT VEST WL5200FB」だ。

 

製品の詳細については、販売元のHPを参照していただきたい。

株式会社フィッシュアイ:FIX UNDER WARMER HEAT VEST紹介ページ

 

「FIX UNDER WARMER HEAT VEST」は、発熱素子の配置やコントローラーのタイプによって値段の異なるいくつかのモデルが存在しているのだが、なんと今回提供していただけるのは最もグレードの高い「HEAT VEST WL5200FB」。

お腹も背中もほっこり暖まり、しかもワイヤレスコントローラーで簡単に操作できるタイプだ。

 

この度、イベント本番を前に「HEAT VEST WL5200FB」をお借りし、主催者の高田(ダイブジャーニー)と上出で実際に試してみた。

10月の沖縄は、日中は半袖短パンで過ごせるような気候なのでヒートベストが本領発揮するにはちょっと暖かすぎるのだが、そんな中でもこの製品の効果は感じられた。

まずは高田のレビューを紹介し、その後で僕の感想を付け加えようと思う。

 

 

 

 

気温25℃ 水温26℃ 北風9m

 

沖縄の海も少しずつ水温が下がってきて、北風が吹くと夏が終わったことを実感するこの頃。

ヒートベストを試着するには寒さが足りない気もするが、3mmスーツだとダイビング後半に寒さを感じるようになってきて、ちょうどロクハンに衣替えをしようとしていたところなので、3mmのまま、ベストの効果を試してみた。

 

ウェットスーツの内側に着用し、腕にリモコンを装着する。ワイヤレスリモコンタイプを使用したが、ボタンを長押しすると、腹部のセンサーがブルッと震える。水中でも問題なく反応する。反応から数十秒で、じんわりとお腹周りが暖かくなってくるのがわかる。

 

エントリー直後にはさすがにやはり、ヒートベストの暖かさを試すには寒さが足りない気がしたが、40分経った終盤もお腹周りの暖かさは心強く感じた。

 

また今回はボートに上がってから、このベストは力を発揮した。

強い北風が体温を奪っていく中、ヒートベストがウェットスーツの中でほかほかと暖めてくれる。さらにボートコートを羽織れば、体の周りに温かい空気をまとえる。寒さに震えることなく水面休息時間を過ごせるのは、非常にありがたい。

 

分厚いウェットスーツを着ても、ドライスーツを着ても、本当の冬は寒い。

一度頼ってしまうと、このベストは手放せなくなるかもしれない。

 

 

ダイブジャーニー 高田洸也

 

 

 

高田のレビューを読んで、「わかるわかる、ダイビングの後半めっちゃ心強いよね」と僕も感じた。

(別に話を合わせているわけでもないし、レビューを面倒臭がっているわけでもない。本当にそう思った。)

 

気温と水温は僕も同じ条件で試したが、少し状況が異なる。

 

まず、僕の場合は、5㎜ツーピースのウエットスーツの中にヒートベストを着た。

(低温やけどのリスクを避けるため、内側にラッシュガードを着用した。)

ウエットスーツが厚い分、寒さは気になりづらい。

 

しかし…僕はマクロ撮影を始めると、何十分も動かない。

集中して撮影している間はまだいいのだが、ふと集中が切れた瞬間、急に寒さが襲ってくる。

そして、寒さを感じてしまうと、その後なかなか撮影に集中できない。

 

この日もまさにそんな状況だった。

ダイビング前半はあえてヒートベストの電源を入れずに潜っていたが、後半寒さを感じた瞬間にリモコンでスイッチを入れた。

 

「暖まるまでに多少時間がかかるのかな」と思っていたが、そんなことはない。30秒もかからなかったと思う。

わずか十数秒のうちに背中もお腹もポカポカしてきて、ちょっと驚いた。

 

ヒートベストのおかげで、ダイビング後半も撮影に集中することができたように感じている。

そういう意味で、水中マクロ撮影に取り組む方にとって、ヒートベストは大きな武器になりそうだ。

 

 

 

もう1点、高田が使用した状況と異なるのは、ビーチダイビングで使用したという点だ。

ビーチダイビングの場合、ボートダイビングに比べて器材を背負って歩く時間が長く、また、エントリーエキジットの時に苦しい体勢になることも多い。

そのため、「ヒートベストのバッテリーがお腹や背中に当たって痛いのではないか?」と懸念していた。

 

しかし実際使ってみると、脇腹のあたりにバッテリーの存在感は感じるものの、痛いというほどではなかった。

(僕はやせ形であまり脂肪がないので、比較的バッテリーの食い込みを感じる方だとは思う。)

 

なぜバッテリーによる痛みが出なかったのかというと、この「FIX UNDER WARMER HEAT VEST」、バッテリーを入れるポケットが4つ付いているのだ。

つまり、2つのバッテリーを、前寄りの左右に入れるか、後ろ寄りの左右に入れるか、自分で選べる。

 

これは、ダイビングスタイルや体形によって自分なりに使い分けられるので、地味ではあるが嬉しい機能だ。

僕自身は背中側にある方がシリンダーに押されて痛いかなと思い、お腹側に入れて使用した。

 

 

 

この記事では、「FIX UNDER WARMER HEAT VEST WL5200FB」について紹介してきた。

正直、10月の沖縄ではその力を十分に引き出せなかった可能性がある。

是非皆さんには、もっと寒く過酷な環境で試してみてほしい。

 

また、今回は高田も僕もウエットスーツで使用したが、ドライスーツ+ヒートベストという組み合わせがベストなのかもしれない。

僕自身は、冬になると沖縄でもドライスーツを着る。

 

ちなみに、冬の沖縄の水温は20℃前後。

僕はこの環境でドライスーツに慣れてしまっているので、たまに冬の本州の海に行くとドライスーツでもめちゃくちゃ寒い。

そんな時、このヒートベストがあったら幸せだろう。

ドライスーツの方が、バッテリーの存在感もより感じなさそうだ。

 

今日も最後までこの記事を読んでいただき、本当にありがたく思う。

少しでも皆さんの参考になれば嬉しい。

 

 

写真・文:上出、高田